スウェーデンは大型無人潜水艇の実証機を進水させ、海軍の監視能力を強化する技術を試験している。スウェーデン国防装備庁FMVは10月16日の発表で、適切な環境で試験と評価を続けることを次の段階とした。

この事業にはFMV、スウェーデン軍、サーブが参加する。今回の到達点は試験艇が水上に出たことを示すもので、スウェーデンが実用部隊を配備した、あるいは量産艇の購入を承認したという意味ではない。

まずは兵器ではなくセンサー基盤

スウェーデン軍の説明は、LUUVと呼ばれるこの艇を、乗員のいない小型潜水艦に例えている。開発の初期段階では武器の搭載を想定していない。当面の課題は、自律型のセンサー基盤が広い海域でどのように情報を収集できるかを探ることだ。

ここでいう自律性とは、操縦者が常時指示しなくても任務を実行できることを指す。軍によると、試験では艇そのものに加え、無人システムを海軍の活動に組み込むための作業手順も開発する。機材と並んで運用方法も検証対象となる。

軍はこの取り組みを、貿易、エネルギー、通信におけるバルト海の重要性と結び付けている。海底にはケーブルやパイプラインがあり、水中の活動を把握することは具体的な安全保障上の必要となっている。ただし発表は、実証機に特定のインフラ防護任務への展開を割り当てていない。

試験結果が次の構成を決める

サーブは事業の進捗報告で、海上試験の成功により第1段階を完了したとしている。次の段階では、さらに高度な能力の開発が見込まれ、結果をソフトウエア、センサー、自律機能の開発に反映する。

同社は自社の制御システムAutonomous Ocean Coreを中核要素に挙げている。潜水艦を含む既存の海軍装備と連携して活動することも開発目標として説明しており、そのような統合運用がすでに実用化されたとは発表していない。

FMVの説明は、人間の制御の有無にかかわらず、長期間海上で活動する能力を目指す点を強調する。一方、実測した航続時間、実任務での哨戒距離、部隊としての就役日程は示していない。

調達には別の判断が必要

FMVは2025年8月29日に開発契約を公表していた。当初の海上試験開始は2026年夏を予定していた。10月の発表はその実証事業の進展を伝えるもので、一定数の量産艇を発注したとは明らかにしていない。

この区別は戦力計画で重要となる。実証機によって当局は技術に何ができるかを調べられるが、調達には、どの能力を購入して使用するかという別の判断が必要だ。サーブは将来の調達と実運用を、この事業が判断材料を提供する対象として明示している。

スウェーデン海軍にとって期待される利点は、各水中プラットフォームに人員を乗せず、より継続的に情報を収集できることだ。軍は有人の水上艦や潜水艦を補完する可能性があると説明し、技術の成熟に伴って、それらを別の任務に振り向けられるとしている。